ANCジャパン

インドネシアビジネスのスペシャリスト|進出コンサル・人材紹介・現地サポート

インドネシア人材を採用する前に知っておくべきこと|特定技能・高度人材の基礎知識

コラム

インドネシア人材の採用に関心を持つ日本企業が急増しています。しかし「特定技能と高度人材の違いが分からない」「費用や期間のイメージが掴めない」「日本語はどの程度話せるのか」といった疑問を持ちながら、最初の一歩を踏み出せていない企業も多いのが実情です。 この記事では、インドネシア人材の採用を検討している企業の担当者・経営者向けに、採用前に必ず押さえておくべき基礎知識を解説します。

1. インドネシア人材の採用形態は大きく2種類

インドネシア人材を日本で雇用する場合、主に以下の2つの形態があります。

① 特定技能(tokutei ginou)

特定技能とは、2019年4月に創設された在留資格で、日本が深刻な人手不足に直面している産業分野で即戦力となる外国人材を受け入れるための制度です。 対象19分野(2026年時点):介護・ビルクリーニング・工業製品製造業・建設・造船・舶用工業・自動車整備・航空・宿泊・農業・漁業・飲食料品製造業・外食業・自動車運送業・鉄道・林業・木材産業・リネンサプライ・物流倉庫・資源循環 ※2024年3月の閣議決定で自動車運送業・鉄道・林業・木材産業の4分野が追加(16分野へ)、さらに2026年1月の閣議決定でリネンサプライ・物流倉庫・資源循環の3分野が追加され、現在は19分野となっています。なお新3分野の実際の受入れ開始は2027年頃の見込みです。 

特定技能の主な特徴:

  • 日本語能力試験N4相当以上または日本語基礎テスト(JFT-Basic)の合格が必要
  • 特定技能1号:通算5年まで就労可能
  • 特定技能2号:更新上限なし(実質無期限)・家族帯同可能
  • 同業種内での転籍が認められている(特定技能1号)
  • 登録支援機関による法定9項目の生活支援が必要

② 高度人材(技術・人文知識・国際業務)

大学卒業以上の学歴を持つ専門職人材を受け入れるための在留資格です。IT・エンジニア・通訳・マーケティングなど幅広い職種に対応しています。 

高度人材の主な特徴:

  • 大学(学部)卒業以上の学歴が必要
  • 就労分野の制限が比較的緩やか
  • 在留期間の更新が可能(実質的に長期就労が可能)
  • 高度専門職ビザの場合は家族帯同可・永住申請が最短1年に短縮
  • 特定技能と異なり生活支援義務はない

2. なぜ今、インドネシア人材が注目されているのか

日本の外国人材市場において、インドネシア人材への注目が急速に高まっています。その背景にある3つの理由を解説します。

① 日本語習得のしやすさ

インドネシアの日本語学習者数は世界第2位(国際交流基金 2021年度調査)で、約70万人が日本語を学んでいます。インドネシア語と日本語は母音がほぼ同じ(a・i・u・e・o)であることから、発音の習得が比較的容易とされています。

② 若い人口構造と高い就労意欲

インドネシアの人口は約2億8,000万人(2025年時点)で、生産年齢人口(15〜64歳)が増加を続けています。日本でのキャリアに強い憧れと意欲を持つ若者が多く、定着率の高さにつながっています。

③ 教育レベルの高さ

ガジャマダ大学・インドネシア大学などの国立大学は国際的にも高い評価を受けており、理工系・IT分野の人材は特に優秀です。毎年GAFAへの就職者を輩出するレベルの人材も日本への就職を希望しています。

3. 採用にかかる費用と期間の目安

インドネシア人材の採用を検討する際に最も気になるのが費用と期間です。

費用の目安

紹介手数料は紹介会社によって異なりますが、一般的に採用が決定した際の成功報酬型が主流です。特定技能の場合は採用後の登録支援委託費(月額2〜5万円程度)も別途発生します。

スケジュールの目安

内定から就労開始まで通常4〜6ヶ月程度かかります。主なステップは以下の通りです。

  1. 求人票作成・候補者選定・面接(1〜2ヶ月)
  2. 雇用契約締結・在留資格認定証明書申請(1〜2ヶ月)
  3. ビザ取得・渡航・入国(1〜2ヶ月)
  4. 生活オリエンテーション・就労開始

年度替わりや繁忙期は在留資格の審査に時間がかかることがあるため、余裕を持ったスケジュール計画が重要です。

4. 採用前に確認すべき5つのポイント

① 自社の業種は特定技能の対象か

特定技能には対象12分野が定められており、それ以外の業種では特定技能での受け入れができません。対象外の業種の場合は高度人材(技術・人文知識・国際業務)での採用を検討する必要があります。

② 登録支援機関への委託は必要か

特定技能外国人を雇用する場合、法令上定められた9項目の支援業務(事前ガイダンス・住居確保・生活オリエンテーション等)を実施する義務があります。社内で対応できない場合は登録支援機関(登録支援機関番号を持つ専門会社)への委託が必要です。

③ 日本語レベルはどの程度期待できるか

特定技能の場合はN4相当以上が必須要件ですが、実際には紹介会社によって候補者の日本語レベルにばらつきがあります。信頼できる送出し機関や紹介会社を選ぶ際は、日本語教育プログラムの内容・実績を確認することが重要です。

④ 文化・宗教への配慮は準備できているか

インドネシアは世界最大のムスリム人口を持つ国です。採用前に以下の点を確認しておきましょう。(以下は原則となります。実際の運用に関しては、柔軟に対応している企業様が9割以上です。ご相談ください。)

  • 礼拝(1日5回)のための時間・場所の確保
  • 豚肉・アルコールを避けるハラール対応の食事環境
  • ラマダン(断食月)期間中の配慮
  • 宗教的な祝日・行事への理解

これらへの配慮が定着率に直結します。事前に職場環境を整えておくことが重要です。

⑤ 紹介会社・送出し機関の選び方

インドネシア人材の紹介会社を選ぶ際は以下を確認してください。

  • 有料職業紹介事業許可番号を持っているか(厚生労働省)
  • 特定技能の場合は登録支援機関登録番号を持っているか
  • インドネシア現地に独自のネットワーク・拠点を持っているか
  • 日本語教育プログラムの実績・内容が明確か
  • 入社後のフォロー体制が整っているか

5. よくある質問

技能実習は「国際技能移転」を目的とした制度で、転籍が原則不可・在留期間最長5年です。特定技能は「即戦力の労働力確保」を目的とした制度で、同業種内の転籍が可能・特定技能2号では無期限就労ができます。2023年の制度改正により技能実習は段階的に廃止・再編される方向となっており、今後は特定技能が主流となっていきます。

はい、できます。企業規模の制限はなく、従業員数名の中小企業でも採用実績があります。ただし支援体制の整備(または登録支援機関への委託)が必要なため、事前の準備が重要です。

適切な受け入れ環境・文化的配慮・定期的なフォローがあれば定着率は高い傾向にあります。早期離職の主な原因は、文化的ギャップへの対応不足・コミュニケーション不足・生活面のサポート不足です。信頼できる紹介会社・登録支援機関と連携することで離職リスクを大幅に低減できます。

まとめ

インドネシア人材の採用は、適切な準備と信頼できるパートナーを選ぶことで、中小企業でも十分に実現可能です。採用形態(特定技能・高度人材)の選択、在留資格の要件確認、文化的配慮の準備、そして信頼できる紹介会社・登録支援機関の選定が成功のカギです。 ANCジャパンは有料職業紹介事業(許可番号:23-ユ-301767)・登録支援機関(登録番号:20登-003804)として、特定技能700名以上・高度人材60名以上のインドネシア人材紹介実績を持っています。採用の検討段階からお気軽にご相談ください。

052-243-2328